未遂犯の種類は次のとおり
① 着手未遂と実行未遂
実行に着手したが、それを終了しなかったため犯罪が成立しなかった場合 [着手未遂]
(殺そうと思って刀で斬りつけたが他人にとめられ、力をこめて斬ることができなかった)
実行に着手し、終了したが結果が発生しなかった場合 [実行未遂]
(殺そうと思い力いっぱい相手を斬りつけたが医師の手当で命をとりとめた)
*この区別は処罰上差異がない!
② 障害未遂と中止未遂
実行に着手したが、自分の意思に反してこれを遂げることができなかった場合 [障害未遂]
(盗みを目的に家に入り、タンスの引き出しをあけたが家人に発見されたので何も盗まずに逃げた)
実行に着手したが、自分の意思によって途中からやめたため所期の結果が発生しなかった場合 [中止未遂]
(盗みを目的に家に入り、タンスの引き出しをあけたが良心にとがめられてやめた)
*障害未遂はその刑を減軽し得るにとどまる。
*中止未遂はその刑を減軽または免除する。