
先日、東日本大震災の復興イベントで東北の和太鼓の演奏を聞く機会があった。
どんよりと雲が覆いあいにくの空模様のなか、屋外での演奏にもかかわらず開演前から続々と人が集まり、盛況ぶりがうかがえた。
ドンドンと太鼓を叩く音が鳴り始めると、その一角だけが別世界へと誘われたように感じた。
地面より足を伝い身体に響き上がってくる地鳴りのような音が、五臓六腑に響き渡り脳の先までビビビッとシビレさせる。
その響きは体中を駆け巡る。シビレタ頭からはドーパミンが出て奇妙な興奮状態へと導いていく。
云う所の「血涌き肉踊る」状態だ。身内の細胞が戦闘モードに切り替わったかのようにブルッと武者震いをした。その興奮状態は何とも言えない。
戦国時代にも、出陣の時には気合を入れ太鼓を打ち、兵を送り出したそうだ。
この和太鼓の音を聞いて、私の中の「日本人」というDNAが反応し妙に感慨深い気持ちになった。